私 「プー」 しています^_^;

 

最後にこのソネブロを更新したのが昨年の11月。

その直後だろうか、ホテルスタッフ全員が本社のお偉いさんから話があると集められた。

大方の予想はついていたが、話はやはりホテル閉館の話。

ただ、あまりにもいきなり過ぎた。

ホテル自体は年間稼働率90％をここ何年か超しているのだ。

客室数が少ないとはいえ都内でこんなホテルは数少ないであろう。

それをいきなりの紙切れ1枚と簡単な口頭での話。

納得出来ないスタッフもいてお偉いさんに食らいつく様に文句を言う。

私はというと正直は「よしっ！」が本音であった。

昨年に人を介してではあったが都内中規模ホテルのナイトマネージャーのお誘いを受けてからは転職が常に頭にあった。

このホテルは特殊法人が運営している為に給与や福利厚生は安定していて恵まれているが、どんなに頑張っても先は変わらない。

私は安定よりも自分の力を欲してくれる所で働きたい思いが強いからだ。

ただ5年ではあるが働いてきて居心地も決して悪くはない職場にケリをつける事に踏ん切りがつかないでいた。

だから今回の会社の決定での閉館は自身を後押ししてくれるきっかけに丁度良いと思ったのだ。

ただ、それからが大変だった。

ほぼスタッフ全員が組合に加入したのだ。

勿論、閉館反対で会社と闘う為に。

最初こそ躊躇したが自分なりの考えで動いた。

会社の重役の会議で閉館は決定した事、どんなに頑張っても覆る事はないだろう。

ただ、前触れもなくあまりにも突然すぎる通告、そしてホテルはうまく稼働している事を踏まえて言葉は汚くなるが退職時の条件を良くする事が出来るだろうと考えたのだ。

今までのホテルでも組合が存在した所はあったが、ほぼ強制的？に加入させられて後は何をしているのか分からない状態だったので、今回とは違う。

今回は我々が主役になって会社と闘うのだ。

なにもかもが初体験、だが良い勉強にもなる。

今年に入ってからはスタッフ皆がヘロヘロな状態であった。

本来の仕事をこなしながら、方々に出かけて応援や署名の協力を要請したり、実際に会社側との団交も始まったのだ。

本当に皆にお疲れを言いたい。

会社側もスタッフが組合を結成してくるとは考えも及ばなかったであろう。

当初は戸惑いを隠せない様子であった。

が、団交を重ねていく内に本当に労使交渉の様相になってきたのだ。

ただ、テレビのドラマでよく観る様な汚い言葉が飛び交う激しい団交にはならなかったが・・・。

文章で書くと簡単に聞こえてしまうだろうが、本当にしんどい期間であった。

数回の団交を重ね、皆の頑張りや労組の方々の懸命なサポートもあり3月には労使妥結に至った。

やはり閉館を覆す事は出来なかったが、本社トップからの謝罪とかなり良い退職時の条件を引き出す事が出来たのだ。

ホテルは予定通りに5月1日にチェックアウトのお客様を送り出し閉館した。

色々な業界を経験してきた人達が集まり、プロの集団ではないがお客様を大切にする気持ちを大事にして良いホテルだったと思う。

皆それぞれバラバラに散ったが、各々の道で今後も頑張ってほしいと思う。

私はやはりホテルに再就職を願う。

ホテルで働けば働くだけ接客業の難しさを再認識させられるが、お客様からの笑顔の「ありがとう」をいただけた時の嬉しさは格別に嬉しい！

このホテルでの様々な経験もまた次のホテルで活きるであろう、いや無駄にしてはいけないと思う。

次回は退職してからの転職活動について書きたく思う。

最後になるがスタッフのみんな、本当にお疲れさま！

そしてこの記事を読んで、あーっあのホテルかと思う方もいるであろう。

どうか、そんなホテルがあった事を忘れないでほしい。

皆の頑張りで稼働率も良いホテルではあったが、建物の老朽化と特殊法人の運営の仕方で閉館になってしまった元私の職場のホテルの話であった。

そんな訳で今 私 「プー」 しています^_^;